ちょっと企業のことにも触れてみようと思う。僕が最近気になっているアパレルメーカーがTOKYO BASEです。主力ブランドがUNITED TOKYOやSTUDIOUSを扱っている会社。都心に店舗を構えていたり、ZOZOで販売しているので、見かけたことがあるかもしれない。
2008年に会社が設立。2017年には東証一部上場。設立から10年足らずで上場し、急成長を遂げている。ずっと成長し続けるかと思いきや、2019年2月期において業績が下がった。2020年2月期では復活を掲げているが、果たして本当にそうなるか考えていきたい。
TOKYO BASEの特徴
TOKYO BASEの製品は日本で生産されている。国産なので、品質は非常に良い分、価格が高め。他のアパレルメーカーはアジア等で生産してコストを抑える戦略をとっている。よって、ユニクロとは顧客層が違うので、住み分けがされている。
業績について
売上高
15/2 | 16/2 | 17/2 | 18/2 | 19/2 | |
---|---|---|---|---|---|
通期 | 4,470 | 6,089 | 9,356 | 12,781 | 13,953 |
3Q | - | 4,170 | 6,387 | 9,136 | 9,699 |
2Q | - | 2,403 | 3,610 | 5,550 | 5,733 |
1Q | - | 1,239 | 1,880 | 2,913 | 2,930 |
営業利益
15/2 | 16/2 | 17/2 | 18/2 | 19/2 | |
---|---|---|---|---|---|
通期 | 628 | 660 | 1,290 | 1,574 | 1,405 |
3Q | - | 397 | 839 | 1,170 | 984 |
2Q | - | 177 | 346 | 663 | 471 |
1Q | - | 117 | 220 | 452 | 325 |
経常利益
15/2 | 16/2 | 17/2 | 18/2 | 19/2 | |
---|---|---|---|---|---|
通期 | 626 | 647 | 1,266 | 1,577 | 1,410 |
3Q | - | 382 | 836 | 1,170 | 988 |
2Q | - | 171 | 347 | 663 | 474 |
1Q | - | 117 | 220 | 452 | 326 |
当期純利益
15/2 | 16/2 | 17/2 | 18/2 | 19/2 | |
---|---|---|---|---|---|
通期 | 385 | 432 | 856 | 1,126 | 966 |
3Q | - | 244 | 541 | 807 | 674 |
2Q | - | 108 | 232 | 457 | 323 |
1Q | - | 73 | 147 | 312 | 225 |
2019年2月期は、売上高が前期比9.2%増の139億円、営業利益が同10.7%減の14億円、経常利益が同10.6%減の14億円、純利益が同14.2%減の9億6600万円の落ち込み。
TOKYO BASEの売上の半分以上を占めるブランドのSTUDIOUSの売上は19年2月は7,869百万、 18年2月は8,138百万。
そのうち、ECサイトの売上は19年2月は2,818百万、18年2月は3,405百万だった。
売上が落ちた原因を分析してみる。
落ち込みの理由は、秋冬物が販売不調と決算説明会で説明があった。
不調ということは、商品があまり買われなかったことだ。
店舗の売上は上がっているのに、ECサイトの売上の落ちが酷いということは、国産の良さをECで伝えきれていないのだろう。
というか、国産の良さは手に取らないとわからないから、ECサイトでは不利だと思う。
他は服のデザインの良し悪しが売り上げに影響する。ZOZOに掲載されているSTUDIOUSのデザインを見たけど、あまりお洒落な服がないなという感想を受けた。中にはこんなデザイン絶対買わないというものもあった。
無地系の服もたくさん取り扱っていたが、他のアパレルでも取り扱っていそうなデザインばかりだった。
無地系の服はデザインの差が現れてこないので、どうしても価格で商品を選んでしまう傾向がある。そうなると、STUDIOUSは不利な状況だ。
対照的にUNITED TOKYOの商品は結構個性的なデザインの服が揃っていた。女性物はお洒落な服が多い印象。 お洒落への意識が高い20代向けの商品だが、ネットの情報でも評判は中々いい感じ。
まとめ
改めて決算内容での、2020年2月期は売上高が前期比19.0%増の166億円、営業利益が同30.0%増の18億円、経常利益が同29.5%増の18億円、純利益が同32.4%増の12億円を計画しているとの発言は、言い過ぎじゃないかと思った。
株主を失望させない良いように見せてる感じが伝わってくる。
これから消費が落ち込む世の中になると、TOKYO BASEの商品は不利だと思う。ただ、質を落とさずに、よりデザインを精査すれば、ある一定の売上は維持できるのではないかと思う。